ついに入手したSEL1670Zを持って、鷲ヶ峰コスモスパークに行ってきました。
鷲ヶ峰コスモスパークは、有田川町の標高586.2mにあるコスモス畑です。敷地内には風力発電の風車もあって、コスモスと風車、それに天気が良ければ淡路島や四国まで見渡せる大パノラマが楽しめます。被写体には事欠かない、まさに新レンズの試し撮りにうってつけですね。
鳥瞰図には、しっかりと徳島や淡路島の記述があります。残念ながら、この日の天気は今ひとつで、徳島はおろか淡路島もよく見えませんでした。
和歌山県の朝日夕日百選にも選ばれています。山頂ですから、朝日も夕日もばっちり見えそうですね。その時間帯に撮影に来るのは、少し大変ですが。
お目当ての一つ、コスモスはというと、このところどころ紫っぽいのがコスモスです。残念ながら、ピークを過ぎていて、すでに散り始めていました。レンズを待っていたら、少し出遅れたようです。
それでも、探せばまだまだ元気なコスモスもたくさんありました。SEL1670Zは最短撮影距離35cmとそこそこ寄れるので、こんなカットもお手の物。さすがにマクロレンズにはかないませんが、普段使いには十分です。35mm換算で24mm-105mmと、使いやすい焦点距離をカバーしていることとあわせて、ほぼ付けっぱなしで使ってしまいそうです。
Eマウントのもう一つのカールツァイスレンズSEL24F18Zは16cmと段違いに寄れますが、あちらは単焦点なので別格ですね。足で構図を稼ぐのもいいものですが、こういう山の上だと移動するのも難しいので、ズームで構図を整理できるのが大変便利です。
オートフォーカスも軽快に動作します。像面位相差AFにも対応しているので、全くストレス無く撮影に集中できます。この写真も追尾AFを使いましたが、風に揺れる花に対して、そこそこの精度でフォーカスしてくれています。
道ばたにたたずむカマキリさん。地面の前ボケと後ボケがきれいですね。背景の草は、ボケがちょっとうるさいような気もしますが、このサイズ・重さのズームレンズとして考えると、十分満足です。重さ・大きさも性能のうち!
コスモスと空の構図です。花壇の木枠のざらっとした質感を、シャープに描画しているのは流石ですね。
こちらもコスモスと空と風車です。この風車、実は後ろ姿です。風車を正面から捉えると、コスモスが入れられないんですよ。風車の方向は風の方向に合わせるものであって、写真撮影の事情とは無関係ですからね。
というわけで、風車を正面から撮影してみました。正面と言っても、それほど距離をとれないため、見上げるような構図になります。広角側の換算24mmが、見上げる構図にぴったりです。
実は、ここから後ろは崖です。これ以上後ろに下がると、落ちてしまいます。
風車のブレード部分です。下から見ると小さく見えますが、実はかなり大きいです。
全長13m、重量は1.2tあります。落下したらえらいことになりますね。
逆光を入れてシルエットにしてみました。ゴーストやフレアが若干発生していますが、気になるほどではなく、効果とポジティブに捉えられる程度です。さすが、T*コーティングは伊達じゃない。
というわけで、SEL1670Zと行く鷲ヶ峰コスモスパーク、楽しめました。開放からきりっとシャープでゴースト・フレアも少なく、35mm換算で24-105mmの使いやすい画角、おまけに光学式手ブレ補正機構付きと、三拍子そろったこのレンズの良さを十分に感じることができました。欲を言えば、もう少し晴れてくれていたら最高でしたね。写真撮影には幸運も必要ということでしょう。