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「とある飛空士への誓約」の最新巻、第7巻を購入しました。
軍の思惑により「エリアドールの7人」と呼ばれ、英雄に祭り上げられた士官候補生7人が織りなす物語も、いよいよ新展開です。第三部「プレアデスの奇蹟」の一章ながら、400ページ近い大作で、新展開への意気込みが伝わってきます。
そんな新展開も、序盤はおだやかに進みます。「エリアドールの7人」の現状が丁寧に描写され、それぞれがそれぞれの思いを抱えて、今を生きている様子がこれでもか、と伝わってきます。航空隊ヴァルキューレで己の技量を磨く清顕とイリア、友人を助けるため女王となり自らの天命を果たすセシル、ウラノスの首都でニナに仕えるミオとハチドリ、滅び行く故国の行く末に心を痛めるかぐら、軍部で出世を続けるバルタザールと、ままならない現状に向き合い、かつて交わした約束を胸に、精一杯生きています。
たとえ敵味方に分かれようと、我々は憎み合うことはない。友情は永遠だ
とある飛空士への誓約 7 (ガガガ文庫)
そして終盤では怒濤の空戦と、新型戦空機に搭乗してついにあの方が登場します。
戦時下の緊迫した状況や、登場人物の内面、それに戦いのかけひきや様子など、いつものごとく安定した筆致が、ぐいぐいと物語の中に引き込んでいってくれます。終盤に向けての盛り上がりと、次巻への引きもばっちり、次が待ち遠しくなりますね。5ヶ月ごとの刊行ペースなので、次は初夏でしょうか。否が応でも期待が高まります。楽しみに待つこととしましょう。
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