新型TCRの試乗会では、最上位グレードのSL 0以外にもう1台試乗してきました。
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セカンドグレードの最上位モデル「TCR ADVANCED PRO 0」です。SL 0との違いは、フレームとホイール、サドル、ステム、コンポーネントです。
コクピット周りはケーブル完全内装でSL 0と大差ありません。ステムがアルミ製のCONTACT SL AEROLIGHTになっている点が違いです。
ハンドルバーからステム下部を通るルーティングはSL 0と同様で、すっきりした見た目と空力特性の改善に貢献しています。ケーブル完全内装ですが、ハンドルはめいいっぱい切ることができます。輪行する際も問題なし。
ジャイアントのアルミステムは、カーボンステムに比べると細身でクランプ部分が肉抜きされています。軽量化のためでしょうか。細身のフォルムはシュッとしていて、それはそれでかっこいいと思います。
ホイールはSLR0 40が付属します。内幅22mmのフックレスでトレンドを押さえた仕様です。久々に復活したSLR0のナンバリングで懐かしい。SLR0とSLR1との違いはスポークで、SLR0はエアロカーボンスポークの仕様です。CADEXホイールのスペックがSLRにおりてきた感覚で、とてもお買い得に感じます。
ハブとスポークが別体になったオーソドックスな作りです。スポーク交換が可能で、破損時も安心。
タイヤはCADEX RACEの28Cです。SLRのロゴは相変わらず地味ですが、先代に比べるとロゴが大きくなりました。
コンポーネントはUltegraの12速です。ジャイアント製のパワーメーターが装備されていて、機能的にはDuraAceのSL 0と遜色ありません。
カタログスペックでの重量は7.0kgです。ペダル他をとりつけた試乗車は、だいたい7kg前半といったところ。今乗っているディスクブレーキのTCRがカタログスペックで7.7kgなので、手に持って分かるほど軽く感じました。さすがにSL 0と比べると重いですが、十分な軽さです。
実装した感触は良好。重量とコンポーネントの差はいかんともし難いですが、乗り心地はSL 0と遜色ありません。28Cのタイヤとエアロカーボンスポークのホイールもいい仕事をしていて、速く快適に走れました。シートポストが別体で調整しやすくフレームも硬すぎず、私にとってはちょうどよいスペックに感じました。ただ、SLグレードは憧れなんですよね。こればかりは理屈じゃない。
普段は試乗できないバイクに試乗できて、とても楽しめた試乗会でした。TCRらしいまとまりのよさは維持しながら、世代を重ねて改良されていることが分かりました。第9世代のTCRがある中で購入するか、と問われると即答できませんが、欲しいのは欲しい。
とはいえ、おいそれと買える代物でもないので、新型の知見を取り入れながら手持ちのTCRを乗り込もうと思います。まずはタイヤかな。第9世代と第10世代のジオメトリは共通なので、手持ちのTCRで28Cタイヤを履いても同じような感触になるはず。次のタイヤ交換ではCADEX RACE GC 28Cタイヤに挑戦してみようと思います。