Sony FE 24-70mm F2.8 GM IIα7R V

上高地

はじめに

秋のさなか、日本有数の山岳リゾート地である上高地に行ってきました。

上高地は、長野県松本市にある標高約1500メートルの山岳景勝地です。中部山岳国立公園の一部として、国の文化財(特別名勝・特別天然記念物)に指定されています。乗鞍へ行く途中、上高地の入り口横を通ったことはありましたが、これまで行ったことはありません。山岳リゾートだけあって、登山をテーマにした作品では度々登場する上高地、ずっと気になっていたので思い切って機会を作り足を運んでみた、というわけです。

上高地はマイカー規制が敷かれていて、バスやタクシーで訪れる必要があります。今回は車で現地まで行ってバスで上高地へ行くことにしました。バスへの乗り換えは岐阜側のあかんだな駐車場と、長野側のさわんど駐車場が便利です。後の予定を考慮して、さわんど駐車場を選びました。バスの時刻に合わせて駐車場に車をとめ、バスに乗り換えていざ出発。ちなみにバスのきっぷは現金の他にクレジットカードでも購入できました。さすが、国外からもたくさん人が訪れる観光地だけあります。

写真はすべてα7R VとFE 24-70mm F2.8 GM IIで撮影

上高地の入り口

上高地行きのバスは、上高地バスターミナルを終点にしています。上高地の交通規制が始まる中の湯バス停からバスターミナルの間には、大正池など見どころがいくつかあります。大正池でバスを途中下車してバスターミナルまで歩いて行くと、効率よく散策できそう。今回は上高地の奥、横尾まで行く予定なので、バスターミナルまでバスに乗ることにしました。

バスターミナルでバスを降りてしばらく歩くと、何やら橋が見えてきます。

上高地の見どころの一つ、河童橋です。天気はあいにくの曇り空でしたが、たくさんの人が橋を渡って上高地の奥を目指していました。

上高地のおいしい水です。ここでボトルに水を汲んで散策に興じるのも乙なもの。

見どころには案内板が設置されていて、整備が行き届いていることが実感できます。

河童橋を渡って

ひとしきり眺めを楽しんだら、河童橋を渡って上高地の奥へ進みます。河童橋を渡らない梓川左岸コースの方が平坦で歩きやすいのですが、豪雨による土砂崩れで左岸コースが通行止めだったので、橋を渡って右岸コースを進みます。

橋の上からは梓川がきれいに見えました。雲がかかっていなければ山容も拝めるんですけどね。天気ばかりは仕方なし。

青く透き通った川の流れ、みていて飽きません。川縁にはベンチが整備されていて、休憩や食事など思い思いに過ごす人々で賑わっていました。割と朝早い時間帯なのですが、山の朝は早い。

空模様は相変わらず。少しは晴れ間が見えるといいな。

しばらく進むと、岳沢湿原です。朝靄の中に鳥が佇んでいて、幻想的な光景でした。

朝の光を浴びて、水面がキラキラしています。

爽やかな朝の空気を楽しみながら、森の中の木道を進みます。

明神館

しばらく進んで明神橋を渡ると、明神館に到着です。上高地はリゾート地であるだけでなく、登山ルートの入り口にも当たります。今回は登山の予定はなく、登山エリアの入り口である横尾まで行って引き返す予定です。明神の先は徳沢で横尾と一定間隔で休憩スポットがあってのんびり散策できるのが助かります。

一休みして、さらに先に進みました。

上高地をトレッキング

この辺りまで来ると、穂高連峰が視界に入ってきます。見えている範囲からさらに奥にも山が連なっているのですが、勾配が急なので角度的に見えないとのこと。いつかこの目で見てみたいものです。

明神を過ぎたあたりからはトレッキングエリアということで、道が険しさを増してきます。場所によっては水の流れが道を横切る、いわゆる洗い越しになっているところもありました。

緑の中を進んでいきます。曇り空で気温は上がらないものの寒くはなく、散策にはちょうど良い気候でした。

なにげなく歩いていると苔むしたいい感じの古木が登場したりと、見どころは尽きません。

しばらく歩いていると、雲が切れて青空が見えてきました。

青空はやはり格別ですね。

気持ちの良い景色が広がって、気分上々。

徳沢ロッジ

しばらく進むと、徳沢に到着です。

ロッジがあったりカフェがあったりと賑わっている場所でした。キャンプ場もあるとのこと。一度泊まってみたいですね。カフェは帰りに寄ることにして先に進みます。

大掛かりな土木工事が進められていました。気軽に足を運べるように整備が続けられていることに感謝。

横尾

さらに進んで横尾に到着しました。

横尾大橋です。ここがトレッキングエリアの終わり、登山エリアの始まり。ここから先は登山届が必要になる場所です。

横尾にも山荘やキャンプ場があって、宿泊もできるようになっています。

ここまで来ると登山装備の人が目立つようになっています。今回は登山はしないので、ここで引き返します。次は涸沢まで行ってみたいな。

みちくさ食堂

横尾から来た道を引き返して徳沢まで戻ってきました。ちょうどお腹がすいてきたので、ここでお昼にします。

徳澤園さんが運営するカフェ「みちくさ食堂」です。ソフトクリームのキャラクターがいい味出してますね。

食事は8時から14時までの営業です。野沢菜チャーハンやカレー、それにオリジナルの窯焼きピザなど、山とは思えない充実したメニューが揃っています。

今回はカレーをいただきました。テラスでいただくと解放感があって一段と美味しく感じます。外なので冷めるのも早いんですけどね。例年だと氷点下になることもあるとのことで、今回は気候に恵まれたと思います。曇り空でしたけど。

次はカレーそばに挑戦してみようかな、冷めにくくて暖まりそうですし。

帰路

休憩してお腹もいっぱいになって、元気いっぱい。帰路を進みます。

道端に目をやると、いろいろ興味深いものがたくさん。

自分の目に焼き付けて、写真撮影を楽しんで、のんびり進みます。

行きには通り過ぎた場所も、帰りなら余裕を持って眺められます。

往復ルートはつまらないかな、と思いましたが、初めての場所でも2度目になってより深く楽しめました。

突如お猿さんの登場です。明神のあたりでは人の近くまで寄ってきていました。箕面を思い出して冷静に通過。

明神池

明神まで戻ってきました。行きにスルーした明神池に足を運びます。

明神池は穂髙神社奥宮の境内にある池で、一之池と二之池の大小2つからなる池です。三番目も別にあるとか。

常に伏流水が湧き出ていて、冬でも凍結しないそうです。

穏やかな水面に空と山が映って美しい。

二之池も見事なものですね。

明神池の近くには、上高地の案内人である上條嘉門次の名を冠した嘉門次小屋もあります。岩魚の塩焼きを供していて、いい匂いにつられそうになりました。先ほどカレーをいただいたばかりなので次回のお楽しみということで。

再びの明神館

明神館に戻ってきました。直前までけっこうな雨降りでしたが、この頃になると晴れてきていました。上高地は標高1500mの高所であり、山の天気は変わりやすいということを思い出させてくれます。

今日は明神で一泊する予定です。

宿泊ということで時間に余裕があり、周辺を散策したり穂高連峰を眺めたりと、贅沢な時間を過ごすことができました。

帰路へ

翌朝は大正池まで散策して、バスターミナルから帰る予定です。

行きに通った木道を戻っていきます。

この日は晴れ間が見えて、昨日よりもよい天気でした。

登山の方は早々に山へ向かっていますし、今日訪れる方はもう少し後の時間帯がピークということで、人が少なく落ち着いた雰囲気でした。

足元がぬかるむこともなく、歩きやすくて助かります。

深い森と水の流れが癒しの風景ですね。

晴れ間がのぞくといっても曇りがちで、はっきりしない天候でした。

曇天の柔らかい光もまたよいものです。

次回は晴天を狙って日帰りするか、登山を組み込んでもう少し奥で宿泊するか、もう少し深く上高地を楽しみたいですね。

山の上は雲がかかっています。頂上帰りの人に聞くところ、ガスまみれで視界不良だったとのこと。

梓川は今日も透き通った姿を見せていました。

上高地の散策路は、川が近いのがよいですね。水の流れで涼を取れて風流。

右岸コースを進むと、ウェストン碑があります。

ウォルター・ウェストン氏は、生活や修行としての山ではなく観光やレジャーとしての山を日本にもたらした方です。外国に行った際に登山するあたり、根っからの趣味人だったのでしょうか。私も外国に行くと自転車で走りたくなるので、気持ちは分からないでもないな。

散策路は梓川を行き来しながら続いていきます。

少し開けた場所に出ると、山がどどーんと視界に入ってくるのが上高地の醍醐味ですね。

森の中を進みます。

再び視界が開けると、大正池に到着です。焼岳の噴火で梓川が堰き止められて出現した湖です。晴れた日は穂高連峰を映して大変美しいとか。

バスターミナルに向かう途中には、上高地帝国ホテルがあります。リゾート地を象徴する瀟洒な佇まいで、憧れますね。いつか一泊してみたいものです。

その後はバスターミナルまで戻り、バスで駐車場に移動して車に戻りました。

おわりに

初めての上高地、天気はいまひとつでしたが寒くもなく土砂降りもなくて御の字。山岳リゾートを十分満喫できました。横尾までなら日帰りでも十分、次回は日帰りにするか、登山を絡めて宿泊コースにするかを考えてみようと思います。また来たいですね。

この日の軌跡

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