目次
はじめに
秋の阿蘇を楽しむライド、前回は熊本駅まで新幹線で輪行して、俵山峠を越えて大観峰で黄昏時を迎えるまでを書きました。
今日も同じく阿蘇に宿をとっているので、丸一日を阿蘇で過ごせます。阿蘇を満喫するのもよいですが、せっかくなので大分県側のくじゅう連山まで足を伸ばしてみることにしました。
早朝の大観峰
昨日登ってきた大観峰は、実は雲海スポットでもあります。雲海が見られることを期待して、早起きして朝ごはん前に早朝ライドに繰り出しました。昨日も通った国道212号線をクイっとヒルクライム。一度登ったことがあると、精神的に楽ですね。あっという間に大観峰に到着です。
雲海の方はご覧の通り、雲海ならず、というところ。
夜明け前にも関わらず、たくさんの人が訪れていたのが印象的でした。
雲海はなくても日の出は拝めるさ、ということでしばらく待機します。風はさほど強くなく、待機していても凍えるほどではなかったのがありがたい。
そうこうしているうちに、朝日が昇ってきました。
見事なご来光です。場所もあいまって感動です。このあいだ、乗鞍のご来光を見逃したことが思い出されます。そのうち再挑戦したいものです。
雲がかかった様子も魅力的。
カルデラ地形で山の端に日差しが遮られるため、ある程度日が昇ると一気に明るくなります。
遠くに見える山々が美しい。
そうやって景色を眺めている間にも、朝日はぐんぐんと昇っています。地平線近くにある分、昇っている様子がよく実感できますね。
カルデラ内部も朝日に照らされてきました。
夕暮れ時とはまた違った景色が見られて嬉しい。
ぼーっと見ているだけで、時間が過ぎていきます。いつまでも見ていたくなりますね。寒いですけど。
すっかり明るくなりました。夜明けです。
ミルクロードも朝日に照らされています。今日はあそこを走る予定。ワクワクします。
朝日に照らされた景色を思う存分堪能できました。贅沢な時間でした。
名残惜しいですが、今日もライドに行くべく宿に戻ります。朝日に照らされたススキもキレイでした。
国道57号線を進んでミルクロードへ!
早朝ライドから帰ってきたら、宿の朝ごはんでお腹を満たして準備万端。今日も楽しむぞ。
まずは国道57号線を東に進んで外輪山の縁に登ります。
途中、道の駅に寄り道してお土産を調達しました。チルド便での発送に対応しているので、要冷蔵のお土産も選べます。
国道57号線は九州を横断する主要道路です。交通量が多く、乗用車だけでなく大型トラックも多数通行します。登りでペースが上がらないこともあって、かなり走りにくいルートです。
しかし、ミルクロードの起点に行くには国道57号線を通るしかないんですよね。絶景が見られるという噂のミルクロードを隅々まで堪能したかったので、国道57号線ルートを選んだのでした。
ミルクロードを行く!
アクセスに苦労した甲斐あって、ミルクロードは絶景の連続でした。
見渡す限りの草原と空。視界が広いのがいいですね。
適度に起伏があって、見える景色に変化があるのも嬉しい。
この日の空は雲が広がる時間帯もあり、日差しがあったりなかったりと、ちょうどよい温度でした。
たまに現れる牛さんも、目を楽しませてくれます。
最初はラチェット音に反応して顔を向けてくれるのですが、何事もないとわかると前を向いて自分の世界に戻っていく様子が可愛らしい。
交通量は少なく走りやすい。たまにすれ違うバイク以外は静かなものでした。
茶色だけでなく緑がある場所もあり、見た目に楽しいです。
初夏は一面が緑とのことで、それはそれで見てみたい絶景ですね。
ヒゴタイロードを進んで久住へ!
しばらく進むと、ミルクロードとヒゴタイロードの分岐点です。
ここを右に進んでぐるっと回り道。ヒゴタイロードを進んでくじゅう連山の麓にある「ぐるっとくじゅう周遊道路」を通るのが今日のメインです。
ヒゴタイロードに入った直後は下り基調の快走路です。
あっという間にヒゴタイロードを駆け抜けて、竹田市久住町に入ります。このあたりから登り返しです。
道沿いには牧草地が点々と存在していて、牛さんが放牧されていたりもします。
すぐ近くで牛さんを眺められます。大迫力!
さらに進んでいくと、山が少しずつ近づいてきます。あれがくじゅう連山!
奥豊後グリーンロードを進んで、くじゅう周遊道路との交差点に到着です。まんじゅうハウスなる魅惑的な名前のお店があったので、休憩をとりました。雲が晴れて日差しが強くなり、暑い!こまめに水分補給します。
ぐるっとくじゅう周遊道路を進む!
休憩をとってリフレッシュしたら、いよいよぐるっとくじゅう周遊道路を進みます。ぐるっとくじゅう周遊道路は県道と国道を組み合わせた周遊道路です。今回は南側の国道442号線と県道669号線の一部を通ります。
淡々とヒルクライムしながら、正面に見える山に近づいていく格好です。
山を見ながらヒルクライムというのも乙なものです。
たまに遮られることもありますが、基本的に視界は開けていてくじゅう連山がよく見えます。
ススキもちょうど見頃で、絶景を楽しみながら気持ちよく走ることができました。
ここでもまた、フィールドBGMが流れてきそうです。都市部や山間部ではお目にかかれない、開けた視界が新鮮。
青空の下を絶景を楽しみながら気持ちよくライドできる幸せよ。
暑くなってきたので、ガンジーファームに寄り道休憩しました。
牧場といえばミルク、ミルクといえばソフトクリーム。
そういうわけなので、ソフトクリームをいただきました。暑さで疲れた体に冷たいソフトクリームがありがたい。
しばらく進むと国道442号線に合流して、勾配が登り基調に変わります。
登り基調な分、景色もよくなるわけです。
道端の展望台で、休憩を兼ねて景色を楽しみながら進みました。
変化に富んだ景色を遠くまで見渡せるのがステキ。
くじゅう連山も相変わらずよく見えます。
方向によって全く異なる景色が見られるので、飽きがこなくて楽しいです。
しばらく進むと山間部に入りました。見晴らしが今ひとつになった代わりに、木々の紅葉が近くで楽しめます。
道路の拡幅工事のため交互通行になっていたので、車列をやり過ごしてから落ち着いて進めました。
山間部を抜けると、ダウンヒルです。
いい景色を見ながらのダウンヒル、贅沢。
あっという間に下り切るのはもったいない。ゆっくり慎重に気を配りながらのダウンヒルでした。
無事にダウンヒルをこなして、やまなみハイウェイとの交差点に到着です。
青い空に白い雲、色鮮やかな木々と、絶景まみれですね。
八菜屋でお昼ごはん
遅めのお昼どきになっていたので、近くでお昼ごはんにしました。
郷土料理とお漬物の八菜屋さんです。
だご汁とたかなご飯の定食をいただきました。だご汁は小麦粉を練った団子を使った郷土料理です。里芋やごぼうなど季節の野菜を入れて、味噌や醤油仕立てでいただきます。こちらでは味噌仕立てのだご汁をいただけました。
塩分のある温かい汁物は、ライドで疲れた胃腸と汗で塩分を欲している体にぴったり。ふつうサイズで割と多めの分量でしたが、ぺろっと平らげてしまいました。
ご飯は高菜を混ぜたたかなご飯です。このあたりではよく食べられているとのこと。
その土地ならではの食べ物をいただけると、旅情を感じられて楽しいですね。お漬物は、自由に好きなだけいただけるバイキング方式で、いろいろなお漬物を楽しめました。
やまなみハイウェイを抜けてミルクロードへ!
お昼ごはんを食べて休憩して元気いっぱいです。ここからは、やまなみハイウェイを抜けてミルクロードを目指します。
ここからのやまなみハイウェイは下り基調の快走路です。道の両脇には、金色に輝くススキが目を楽しませてくれます。いや、前を向いて走るんですけどね。脇見注意。
徐々に遠ざかるくじゅう連山。次は別の季節に訪れたいものです。春夏秋冬、季節ごとに違った表情を見せてくれるとのこと。
途中の公園には奇妙なオブジェが立ち並んでいました。不思議な光景です。
ススキが日に照らされて輝いています。
交通量もほどほどで、走りやすい道でした。
絶景のミルクロードを行く!
やまなみハイウェイをしばらく進むと、ミルクロードに交わります。
ミルクロードは阿蘇の外輪山の尾根筋を辿るルートです。広大な景観を堪能できる絶景ルートです。
ルート上には大観峰も位置しています。昨日も今朝も訪れたので、今日はパスします。
緑に覆われた山肌とススキがキレイ。
かと思えば眼下にカルデラと阿蘇五岳が見えるポイントもあり、目まぐるしく景色が入れ替わって飽きません。
外輪山の尾根筋を辿るため、アップダウンも少なめで走りやすいです。観光ルートだけあって交通量は多めですが、たまにすれ違ったり追い越されたりするくらいで快適な部類です。
絶景を楽しみながらのライド、いいですね。
はるばる阿蘇まできた甲斐がありました。いいところです。
時折足を止めて景色を眺められるのは自転車のいいところです。
車だと、そうそう止まるわけにはいきませんからね。
眺めの良いところには、展望所が設けられていました。バイクや車は見かけましたが、ロードバイクの人は見かけませんでした。ちょっと寂しい。
阿蘇五岳、外輪山が見渡せます。
レストランの近くにも展望スポットが設けられていました。
写真の左下に見える展望所まで行けるとのこと。先に進みたかったので今回はパスしました。
写真撮影のために、ロードバイク用のスタンドが置いてあったのはご愛嬌。ありがたく使わせてもらいました。
しばらく進んで、かぶと岩展望所に到着です。
ここからも、阿蘇の絶景が一望できました。人も少なくて落ち着いた雰囲気でした。
外輪山の形がよく分かりますね。
中岳は今日も元気に噴煙をあげていました。
さらに進んで、阿蘇の西端をぐるっと回り込んで宿に戻ります。
月と阿蘇が同じ方向に見えました。月は出ているか?
ミルクロードを後にして、外輪山沿いの旧豊後街道を通って内牧まで進みました。旧豊後街道は風情のある道でしたが、センターラインのない狭い道で、なおかつ地元の方の抜け道になっているらしく、猛スピードの軽トラに遭遇したり、意外と交通量が多かったりと危険を感じました。次があったら別ルートを通りたいと思います。
ともあれ内牧から国道57号線を通って無事に宿に帰りつきました。無事是名馬。くじゅう連山からミルクロードと絶景続きの贅沢なライドをめいいっぱい楽しむことができました。宿の温泉とご飯で疲れを癒して明日に備えます。
明日は阿蘇を後にして帰路につく予定です。明日は何が見られるかな。