はじめに
最近、自転車で遠出してないなー、どこかに行きたいなー、とあれこれ考えた結果、思い切ってロングライドに行ってきました。数多ある「まだ行ったことがない場所」から、今回は東北地方に決定。以前、車で青森をドライブしたことはありますが、自転車では初めての場所です。
東北地方といっても広大で見どころがたくさん。走って楽しい場所、滞在して楽しい場所を組み合わせながら行程を組み立て、交通手段と宿泊場所を確保しました。今回は新幹線を使った輪行をフル活用。東北地方の有名スポットをぐるっとまわる魅惑の旅路が完成しました。
少し遅めの夏休み、東北地方を楽しむぞ!いざ出発です。
盛岡から八幡平へ!
今回の出発地は盛岡です。北海道・東北新幹線の最速列車「はやぶさ」の停車駅で、アクセス抜群だったのが決め手です。盛岡からは、八幡平アスピーテラインを抜けて十和田湖で宿泊、という予定です。八幡平アスピーテラインは岩手と秋田の両県にまたがる絶景のドライブウェイ。自転車で走るのが楽しみです。
愛車を準備していざ出発。今回はディスクブレーキのTCRです。
盛岡の市街地を北上して八幡平を目指します。ほどなく市街地を抜けると、左手には岩手山が見えてきます。八幡平の入り口までは、左手に岩手山を見ながら進むことになります。
左手の岩手山だけでなく、右手にもいい景色。こちらは天峰山でしょうか。雲海をまとった姿が美しい。
刈り入れ前で金色に輝く田んぼとの対比が目に眩しいです。
秋らしい雲がたなびく秋晴れの空。絶好のサイクリング日和です。気温は少々汗ばむくらいですごしやすい程度、真夏に比べるとずいぶん暑さがマシになりました。
ところどころで写真撮影に足を止めながら、順調に北上していきます。
道の駅にしねで休憩をとりました。大きな道は交通量が多くて走りにくい場合もありますが、施設が充実しているのがメリット。この辺りは国道282号線が便利なルートですが、交通量はさほど多くなく追い越しの車もスペースをとって追い越してくれるので、大きな道のデメリットが少なくメリットが多いルートでした。
しばらく進んで国道を離れ、いよいよ八幡平へ向かっていきます。路面はキレイで路側帯も広く、交通量はそこそこ。走りやすい道でした。
相変わらず左手に見える岩手山。稲穂との対比が美しい。
足を止めて写真撮影を楽しみました。
しばらく進んで、八幡平アスピーテラインの入り口に到着です。
八幡平アスピーテラインを行く!
八幡平には、これから進む八幡平アスピーテラインとは別に八幡平樹海ラインという道もあります。どちらも負けず劣らずの絶景ルートですが、今回は八幡平アスピーテラインを通ります。
交差点を右折して、八幡平アスピーテラインの始まりです。
麓にはビジターセンターがあります。本格的な登りが始まる前の休憩ポイントにピッタリです。
ビジターセンターを過ぎるとヒルクライムの始まりです。防風設備が風の強さを物語っているようです。
左手に岩手山を望みながら、淡々と登っていきます。
スノートンネルがあるのが雪国らしい。11月ごろからは冬季閉鎖されるだけのことはあります。
ところどころに開けた場所があって、眺望が楽しめました。
休憩を兼ねて足を止め、写真撮影に興じました。相変わらずの晴天で、気分上々です。
つづら折りの道を進んでどんどんと標高を上げていきます。
斜度がゆるんだところで、漂ってくるのは硫化物の匂い。
匂いの発生源は地熱発電所でした。国内では22年ぶりの2019年に運転開始したばかりの新しい発電所とのこと。こちらの建屋は発電と還元を行う施設で、蒸気を取り出す生産井はもう少し登ったところに存在します。
見返峠を目指して!
しばらく進むと、緑ヶ丘ゲートに到着です。悪天候の際は閉鎖されるとのこと。今日は晴天で全開です。張り切って先に進みます。
ずいぶんと登ってきました。眼下にはさきほど通過した地熱発電所が見えます。その先は盛岡市街ですかね。
青い空、白い雲、山の緑の対比が鮮やかです。
愛車の撮影も捗るわけです。
こちらは源太岩です。標高1255mにあるビュースポットです。征夷大将軍となって蝦夷征討を行なったという坂上田村麻呂の配下の霞の源太忠義、源太忠春に由来するとか。ここから敵地を見渡したことから源太岩と名付けられたそうです。見晴らし抜群。
源太岩を過ぎると開けた場所が多く、特に左手は樹海が広がる様子がわかります。樹海ラインという名称にも納得。
眼下には熊沼が見えます。沼に行く道はなく、手付かずの自然が残されているとか。上から見るだけでも眼福ですね。
山川の茶臼岳には展望台もあったみたいですが、今回は飛ばしました。寄り道がもったいないほどの絶景ルートだったので。
雲が噴煙のようです。夏の雰囲気を残す入道雲でした。
八幡平にて
しばらく進んで、八幡平に到着です。アスピーテラインと樹海ラインが再び交わる地点が八幡平は見返峠です。休憩施設や駐車場があって、観光客で賑わっていました。
周囲がひらけた小高い場所なので、まさに周りを一望できます。雲一つない晴天とあいまって、絶景にふさわしい眺めでした。
こちらは岩手県側です。
そしてこちらが秋田県側。両県にまたがるという触れ込みは伊達ではありません。
どこかに定番の県境表示があったのかもしれませんが、見落としたかな。地図で確認すると、アスピーテラインと樹海ラインの交差点が県境のようです。
ダウンヒルして秋田県へ
ひとしきり眺望を楽しんだら、先に進むことにします。秋田県側にダウンヒルして、十和田湖を目指すわけです。
案内表示に十和田湖の表示。気分がアガります。
高さのある樹木が少なく、見晴らしのよい絶景ルートを進んでいきます。
遥か遠くまで進む道が見えている景色がステキ。高山ならではの眺めです。
愛車の撮影も捗ります。
ディスクブレーキのTCRとも、いろいろな場所に出かけました。これからもいろいろな景色を共にしたいものです。
見渡す限りの樹海。非日常感あふれる光景です。
ところどころにある展望台からは、これでもかという絶景が楽しめました。
車もさほど多くなくて快適。紅葉のシーズンになると、もっとたくさんの車が通るんでしょうね。
写真撮影で足を止めながら、少しずつダウンヒルをこなしていきました。
途中には気になる温泉がたくさん。次は車で来て日帰り入浴に挑戦してみたいです。
下り基調の道を快走していきます。
ディスクブレーキはこういうダウンヒルの際に安心です。
スペック限界までは使わないでしょうが、余裕が多いとそれだけ操作が楽になります。価格やメンテナンスは高くつきますけど。
ダウンヒルをこなして、秋田県は鹿角に入りました。なお、八幡平駅はこの辺りです。輪行でアクセスするにはちょっと遠いです。最寄りは岩手県側の松尾八幡平駅が便利でしょう。
ホルモン幸楽でお昼ごはん
しばらく進んで鹿角の市街地に到着です。ちょうどお昼どきなので、お昼ごはんをいただくことにしました。いつもなら道の駅に行くところですが、今回は街中のお店に入ることにしました。
秋田・岩手に5店舗を構えるホルモン鍋のお店です。
食材を単品で注文して、ジンギスカン鍋を使って調理する独自のスタイルだとか。具材としては豆腐が珍しいですね。
調理にコツが必要で、豆腐を少々焦がしてしまいましたが、美味しくいただきました。
十和田湖へ!
ホルモン鍋でエネルギー補充完了、午後も張り切って進みます。
途中、大湯環状列石の横を通りました。周辺にはお花畑が整備されていて、なかなかよさそうな雰囲気。
ちょうどイベントを開催していたようで、賑わっていました。環状列石は古代の祭祀施設や墓所だったそうです。次の機会があればゆっくり見学してみたいものです。
国道103号線に入って、十和田湖を目指します。途中、止滝発電所の余水吐が文字通り滝になっている景色がありました。迫力があります。
さらに進んで発荷峠を越えて十和田湖に到着です。発荷峠へのヒルクライムから雲行きが怪しくなり、十和田湖を前にして土砂降りの大雨になりました。天気予報では降らないことになっていたんですけどね。大雨のため、以後の写真はナシ。濡れ鼠になりながら、今日のお宿にチェックインしました。
お宿では温泉で温まって美味しいご飯をいただき、土砂降りの影響をリセットしました。最後の最後に雨に降られたものの、それ以外は晴天で絶好のサイクリング日和。絶景を満喫できた1日目でした。