はじめに
秋の東北ライド、前回は早起きして発荷峠に日の出を見に行ったところまでを書きました。
お宿に戻って朝風呂と朝ごはんをいただき、2日目のライドに出発です。昨日の雨は通り雨だったみたいで、今日の天気は良好。今日は奥入瀬に行く予定なので、見事な景色を楽しめそうです。ライドの準備を整えたら、いざ出発!
子ノ口を目指す!
十和田湖から奥入瀬に行くためは、十和田湖の東側にある子ノ口を経由します。子ノ口を目指してライドスタートです。
道端の水田では、刈り入れ前の稲穂が金色に色づいていました。
木洩れ日がさす湖畔の道を快適に進んでいきます。
十和田湖は今日も美しく佇んでいます。
こういう景色を見ると、もう少し広角のレンズが欲しくなりますね。
愛車と風景を収めるには十分な画角です。
以前は車で来た道を、今回は自転車を使って自分の力で走る。感慨深いです。
再び湖畔の道を進んで子ノ口を目指しました。
子ノ口港にて
しばらく進んで、子ノ口港に到着しました。お宿のある休屋から子ノ口港には、実は船便が出ています。船で移動して奥入瀬を散策する、という芸当も可能です。
もっとも、私には自転車があるので自力で移動するわけです。
子ノ口港からは、十和田湖が一望できます。
発荷峠のような高所の展望スポットから見渡すのもよいものですが、足元から広がる湖面を眺めるのも乙なもの。
雲ひとつない晴天の青空と、深く澄んだ湖面の青が調和して、そこに湖畔の緑が映えていました。
いい景色です。まさに絶景。朝早かったからか、人は少なく静謐な雰囲気でした。
前回はここでお昼ごはんをいただいたなー。思い出深いです。
奥入瀬へ!
子ノ口港で十和田湖の景観を楽しんだら、いざ奥入瀬へ。
ここを左に曲がると、いよいよ奥入瀬です。
しばらく走っていると、いい感じに朝日が差し込む滝を発見。この季節、この時間だけの光景ですね。
三脚を持って写真撮影を楽しんでいる方もいらっしゃいました。私は手持ち撮影なので、なかなか厳しい。でも楽しい!
こちらは銚子大滝です。水しぶきで虹がかかっていて美しい。
滝や流れなど、奥入瀬の見どころにはきっちり名前が付いています。車だと停車しづらいですが、自転車なら気軽に停まって景観を楽しめます。徒歩よりも楽で早く、観光にはピッタリ。
自転車、便利ですね。
昨日の雨のせいか、渓流は少々濁っています。
水量が多く、迫力がある滝が見られたのでヨシとしましょう。次は澄んだ奥入瀬の渓流も見てみたいものです。
いろいろな場所に見所があって、飽きずに楽しめるのが奥入瀬の魅力です。
景色に目を奪われ、足を止めて写真撮影を楽しみながらのんびりと進んだつもりですが、あっという間に石ヶ戸に到着しました。石ヶ戸は奥入瀬のもう一つの入り口です。駐車場と休憩スポットがありレンタサイクルもあるので、奥入瀬散策の拠点にピッタリ。子ノ口よりも賑わっていたように思います。
今日のゴールは八戸を予定しています。このまま国道102号線を進むのが最短距離ですが、発荷峠ほかに寄り道したかったので、子ノ口に引き返します。
奥入瀬を二度も楽しめるとは、贅沢!
行きとは異なる場所に異なる視点で目を向けられるのが、往復ルートの魅力ですね。
車が増えてきたので、注意して進みます。増えてきたとは言ってもたまに通るくらいなので、景色を楽しむのに支障はなし。
水量が多く、流れには迫力があります。
流れる水の音が耳を楽しませてくれますね。視覚だけでなく全身の感覚で楽しめるのが、自転車旅だと思います。
鮮やかな緑が目に眩しい。
夏の終わりに来られてよかったです。
再び子ノ口にて
奥入瀬を往復して、再び子ノ口に戻ってきました。
遊覧船が停泊しています。宿泊した休屋との間を往復する航路です。
十和田湖を一周して発荷峠を目指そうかと思ったのですが、大雨による被災からの復旧工事で通行止めとのこと。もう一度奥入瀬を進めば迂回路に入れるのですが、もういいやと来た道を引き返すことにしました。
十和田湖は逃げませんが、道は通れなくなることもある、と。行きたい場所は行けるうちに行く、ですね。
しばし子ノ口港の散策を楽しんだら、八戸に向かって出発です。
マリンブルーで休憩
来た道を引き返して発荷峠を目指します。
途中の道沿いにあるカフェ「マリンブルー」に寄り道して休憩しました。
ここに来たからには外せないアップルパイです。
天気がよかったので、屋外のテラス席でいただくことにしました。
十和田湖を眺めながら、優雅なコーヒータイムです。
日が昇って暑くなってきたところに、ちょうどよい休憩でした。
発荷峠にて
休憩して元気いっぱい。発荷峠を目指してヒルクライムです。
クイっと登って発荷峠に到着です。
展望所から見える十和田湖です。
あの辺が子ノ口港かな、などと楽しめるのは、自分が通ってきた道だからですね。感慨深いです。
木々の間に休屋も垣間見ることができます。
十和田湖、素敵な場所でした。また来たいものです。
鹿角街道を行く!
発荷峠を後にして、八戸へ向かいます。ルートは国道103号線から国道104号線を通るルートです。このルートは江戸時代から残る街道で、途中には石碑もあるとのこと。
今回は青看板とサイクルコンピュータのルート案内にしたがって駆け抜けるのみでしたが、事前に下調べして知識を持った状態で進むのも魅力的。進むだけではない楽しみ方にも目を向けてみたいです。
キレイな舗装路をダウンヒルしていきます。
あっという間に国道103号線と104号線の分岐に到着です。ここを左折して国道104号線を進むわけです。
国道104号線はキレイに整備されている走りやすい道でした。建物など人工物がほとんど存在せず、大自然の中を進んでいきます。補給できる場所がないので、水や補給食には注意。
ルート上では珍しい建物です。鮮やかな色使いが目を惹きますね。
秋田県から再び青森県は田子町に入ります。
青い空と緑の森以外に何もなし。黙々とペダルを回して進んでいきます。走ることそのものが楽しい。
雪国らしく、雪よけのトンネルがたびたび登場します。いずれも工夫が凝らされていて楽しい。
空と森と草原と道以外には何もなし。
普段の生活ではなかなか体験できない環境でした。
森の中、木漏れ日の道を進みます。
ようやく山間部を抜けて、集落や水田が現れました。こちらも刈り入れ前で金色の稲穂が輝いています。
いつまでも眺めていたいほどの絶景です。水田を見ていたらお腹が空いてきたので、今日のお昼ごはんスポットを目指します。
池田ファームでお昼ごはん
国道をしばらく進み、田子町の中心部で少し脇道に入ったところが、今日のお昼ごはんスポットです。
池田ファームは、田子町が育んだ黒毛和牛「田子牛」を楽しめるレストラン併設のお肉屋さんです。こちらが併設のレストラン。
たくさん運動したからタンパク質をとらないとね、ということで、美味しいお肉を焼肉でいただきました。
三戸を越えて八戸へ!
お昼ごはんをいただいて元気いっぱい。八戸を目指してライド再開です。
なんだか愉快な人形です。昼間はよいですが、夜に見ると怖いかも。
途中、道の駅で休憩です。
南部町に入りました。ここが南部鉄器で有名な南部町なんですね。
さらに進んで八戸に到着、今日のライドは無事終了です。自転車を輪行状態にして、八戸から新幹線輪行で次の目的地に移動しました。
おわりに
奥入瀬、十和田湖と絶景を楽しんだライドでした。人里離れた舗装路を走ったのも印象深かったです。走行音以外に音がしない、世界に自分だけ、という感覚を味わうことができました。普段の生活ではなかなか感じられない感覚だと思います。
車では行ったことがあるが自転車では行ったことがない場所として、次は青森県北部の下北半島や津軽半島に行ってみたいものです。