少しずつプレイしていた FINAL FANTASY XVI をようやくクリアしました。
緻密に描かれたグラフィックスは、まさにファイナルファンタジーの代名詞。本作でも現実離れした舞台を画像として目の前に提示してくれます。圧倒的な存在感を持って迫る世界の中をリアルタイムに動き回れるのは、まさに圧巻。
ストーリーの方も、クリスタルの加護を断ち切るための物語と題されるだけあって、ストーリーの中心にクリスタルが据えられたファイナルファンタジーらしい内容でした。
バトルシステムは、シリーズ初の本格的アクションRPGです。アクションといっても、全て自分で操作したい人から、アクションよりもストーリーを楽しみたい人まで幅広く楽しめるように、あれこれ工夫がされています。私はどちらかというとアクションが苦手な部類ですが、引っかかることもなく楽しめました。
召喚獣バトルは迫力満点。これまでの召喚獣はムービーを眺めているだけ、ということも多かったですが、本作は召喚獣を操作して大迫力のバトルが楽しめます。大迫力すぎて大味な感もありますが、豪快な攻撃を自分の操作で繰り出せるのは楽しいです。
主人公がガタイのガッシリしたおじさんなのは、グローバルスタンダードというか今風というか。物語はある種の貴種流離譚なので、もう少し線の細い王子様風の主人公でもよかったような気もします。王子様風の登場人物はサブキャラで何人も登場するので、これはこれでよいのでしょう。主人公は、世界に刃向かってマザークリスタルをぶち壊して回るテロリストですし。
少し残念だった点は世界の描写でして、途中のイベントで世界の様相が一変するのですが、これがまた終末感あふれる方向に変わるのです。世界の描写としては素晴らしいものですが、個人的には抜けるような青空や白い雲、広い海を見ていたかったです。
そんなこんなでラスボスを撃破し、大団円を迎えることができました。落ち着くべきところに落ち着いた、綺麗な終幕だったと思います。パッケージソフトはきっちり完結してくれるのが美点ですね。
きっちり作られていて大変楽しめました。2023年の今を代表するタイトルだと思います。ただ、どこか Not for me 感があったような。クリア後のやりこみ要素も用意されているようですが、ひとまずここでコントローラーを置こうと思います。
思い出に生きるのは不本意ですし、新しい楽しみも探したい。これからも新作タイトルには挑戦していきたいですね。