東京国立博物館で開催中の「中尊寺金色堂」展に行ってきました。
2024年1月23日から開催されていて、会期も終盤といったところ。そのせいか、次の展示の方がスペース多めの掲示でした。絶好の行楽日和だったためか、終盤にも関わらず人出が多く、入場までしばらく待ちました。整理の係員さんが水分補給を促していたのが印象的。熱中症を心配するほどに暖かな日でした。
私にとっての中尊寺金色堂は、歴史の教科書で見た、程度で予備知識はほぼゼロ。それでも名前くらいは聞いたことがあるのは、我が国の教育の賜物でしょうか。
今回のみどころは、堂内にある須弥壇とのこと。この須弥壇には棺とともに仏像が置かれています。金色堂を建立した藤原清衡の遺体が今も安置されているとされる中央壇の仏像11体が、今回の特別展では展示されています。また、NHKの協力により超高精細8KCGを使った実物大の映像展示もあり、滅多に見られない金色堂の内部を体験できます。
個人的に印象に残ったのは、国宝の紺紙金銀字一切経です。紺色の紙に一切経が書かれているのですが、その字が1行ごとに金と銀で書かれています。写経だけでも手間がかかるものを、さらに金銀で書くあたり、奥州藤原氏の栄華がうかがえます。金銀で流麗に書かれた経文はもちろん、見返しに描かれた絵もあいまって、美術品としても素晴らしい。眼福でした。
展示室内は撮影禁止ですが、金色堂の模型のみ撮影可能でした。絢爛豪華な金色堂だけあって、訪れた人の目を惹いていました。
ライトアップがいい感じに金色を映えさせています。
暗闇の中に浮かぶ様がステキ。
細かい細工まで丁寧に作り込まれていて、じっくり眺めて楽しめます。
内部もきっちり仕上げられています。
屋根の構造が分かりやすいように、一部はカットされています。模型ならではの展示方法で、興味を持って見ることができました。
触れるのはもちろん禁止ですが、展示と違ってガラスで隔てられておらず、間近で見られるのも嬉しい。こちらも眼福でした。
ふとしたきっかけから思いつきで足を運んでみましたが、予想以上に印象深い展示でした。これを機会に歴史の学び直しをしてみようと思えるくらいには。これからも好奇心を持って行動してみようと思います。