はじめに
秋の福島へライドに出かけてきました。福島と言えば、山あり海あり湖ありで見どころがいっぱいです。奥只見ライドの終点が会津若松だったくらいで、いつか再訪したいと考えていたのでした。
たまたま予定が確保できたので、福島へのライドを計画して行ってきました。目的地は磐梯吾妻スカイラインと猪苗代湖にして、郡山で一泊する行程です。裏磐梯の方まで足を伸ばしてみたかったのですが、宿泊場所の確保と予定の関係で今回は断念。
福島からスタート
今回のスタートは福島です。いつも通り新幹線で輪行します。
福島駅に着いたら輪行を解除して準備万端。ディスクロードの輪行はずいぶんと慣れてきましたが、またいろいろ試行錯誤中。早く定番に落ち着きたいところ。
福島駅に別れを告げて、いざ出発です。
磐梯吾妻スカイラインは県道で言うと県道70号線で、実は福島駅前からすでに県道70号線です。駅前の道をまっすぐ進むと辿り着けるので、迷う心配は皆無。
行く先に山を眺めながら進んでいきます。
福島駅から10kmほどで磐梯吾妻スカイラインへ続く登りの始まりに到着です。駅前からヒルクライムルートへのアクセスが抜群でうらやましい。
磐梯吾妻スカイラインへ
この辺りから登りが始まります。獲得標高は1500mほどで距離にして25km程度のビッグクライムになります。
しばらく進むと木々の中に入ってきました。
適度に日差しが遮られて走りやすくありがたい。この辺りが一番暑かったですね。
高湯温泉の看板が見えてきました。磐梯吾妻スカイラインは火山帯を通るだけあって、近所には温泉がたくさんあります。私の場合、温泉で汗を流して再びロードバイクに乗る元気は出ないので、温泉は輪行する駅の近くに欲しいところ。
国立公園の看板です。確かに国立公園になるだけのことはある場所だと思います。風光明媚。
麓で見かけた看板にあったお宿です。日帰り入浴も可能とのこと。車で来たなら行ってみたいですね。
磐梯吾妻スカイラインを登る
高湯温泉を過ぎると、いよいよ磐梯吾妻スカイラインです。
路肩が狭い割に、観光シーズンだけあって車は多いので、注意しながら進みます。
時折、視界が開けて見晴らしのよくなる場所が登場します。
こちらは途中にある眺望台からみた景色です。
橋で気軽に停車して景色を楽しめるのは、自転車のよいところ。ちなみに眺望台には駐車場があるので、車で来た人も車をとめて橋の上からの眺めを楽しんでいました。
福島市街が一望できます。夜景を楽しむには、街明かりが少し遠いかな。
要所要所に案内板や立札があって、観光ルートとして整備されている様子が伝わってきます。
こちらは天狗の庭。天狗が岩を飛んで遊んでいた、という伝説からつけられたとのこと。紅葉の時期には見事な景色が広がるそうです。
つづら折りの道を登っていきます。
麓は晴れていましたが、標高が高くなるにつれて曇ってきました。雲の中に突っ込んでいくことになりそう。
浄土平
しばらく進むと、風景が一変して木々が少なくなってきました。磐梯吾妻スカイラインの中間地点にある絶景スポット、浄土平です。人気スポットだけあって車やバイクが多く、渋滞していました。
浄土平は周辺を火山に囲まれていて、火山噴火によって生成された地形とのこと。
確かに、言われてみれば渋峠と似た雰囲気を感じます。
火山性ガスの噴出エリアがあって、駐停車禁止なのも火山地帯の定番です。
自転車なので窓を閉める、というわけにはいきませんが、足早に通り過ぎました。駐停車禁止エリアでは硫化物の匂いが鼻をついて、火山だなぁと実感できます。
雲の切れ目から少し青空が見える程度で、基本的には曇り空でした。荒涼とした火山地帯の景色が、さらに物悲しい雰囲気を高めていました。これはこれで見応えのある風景です。
車は相変わらずの渋滞ぶり。首都圏のナンバーも多く、観光地として広く人を集めていることがわかります。
浄土平レストハウス
しばらく進むと、浄土平レストハウスに到着です。
レストハウスの前には吾妻小富士があります。今回は登らなかったので、次の機会に持ち越し。
ちょうどお昼どきでお腹も空いていたので、レストハウスでお昼をいただきます。有名店とのコラボメニューもあり、手広くてがけているやり手の雰囲気です。
写真付きメニューはわかりやすくて親切ですね。ラーメンか、カレーか。
迷った挙句、今回はカレーにしました。MAGUMAカレーです。スパイスの効いたカレーソースが美味。ただ、冷めるのは早かったので、ラーメンやうどんのような汁物のほうが温まったかも。
駐車場は車でいっぱいでした。浄土平の人気ぶりがうかがえます。関西で言うと六甲山みたいな位置付けなのでしょう。
雲の切れ目から日がさしこむと、紅葉が混じった山肌が美しく輝きます。
わずかな時間ですが、日に照らされた浄土平が楽しめてよかったです。
安達太良山を横目に進む
名残惜しいですが、浄土平を後にして郡山に向かいます。安達太良山の裾野を回って南に進むことになります。
浄土平を抜けた後も、絶景スポットがたくさん。山の端から湖がチラッと見えるのが素敵な景色です。
この辺りまで来ると、雲の切れ目が増えて日が差すことも多くなりました。絶好のサイクリング日和です。
山の重なり方が重層的で、山深い地であることが実感できます。
日が差して気温も上がってきました。浄土平では15度くらいで風も強くて寒くかんじましたが、ここでは20度を越える温かさです。
山岳ロードを快走していきます。
大きな登りは浄土平までで、郡山までは下り基調なので、さほど体力を使わずとも進めるのがありがたいところ。
見どころには案内板が設置されていて、景色を楽しみながら進めました。
見渡す限りの緑と輝くススキ。紅葉の頃にはまた違った景色になるのでしょう。
吾妻八景、次に機会があれば一つずつじっくり楽しみたいものです。
土湯峠を抜けて
しばらく進むと、猪苗代湖方面との分岐にさしかかります。今回は郡山を目指すので、左に進んで土湯峠を抜けていきます。いつか、裏磐梯の方にも行ってみたいですね。
土湯峠にも例によって温泉があります。山深い場所にあってまさに秘湯といった趣でした。
山側には安達太良山、眼下には広がる緑と市街地。絶景ですね。
国道115号線のトンネル部分は自転車通行不可とのことです。今回は逆方向なので無関係。
郡山へ
平野部まで降りてきました。
これまで登っていた山並みを見ながら平野部を進みます。
田んぼはちょうど収穫の時期のようでした。美味しい新米に期待。
郡山市街地が近づくと、さすがに車が増えてきました。注意しながら進んでいきます。
今回は市街地近くで大きな道を外すルートを引いてみました。国道などの主要道路は一定程度の整備状況が期待できますし、分かりやすくて迷う心配はありませんが、交通量が多く走行には気を遣い増す。主要道路を外すと当たり外れはありますが、交通量が少なく走りやすいこともあり、よしあし。今回は吉と出たようで走りやすかったです。地図を眺めて走りやすい道を探し当てる嗅覚を鍛えたいものですね。
さらに進んで郡山に到着、本日のライド終了です。
噂に聞く浄土平をこの目で見られてよかったです。明日は猪苗代湖を一周します。