Ichigan

Z fc その後

先日購入したZ fcのその後です。

あちこちに持ち出して使ってみましたが、どうもしっくりこない感覚です。ダイヤルがたくさん備わっていて手動であれこれ設定する類のカメラを求めてZ fcを購入したのですが、いわゆる not for me だったようです。

ヘリテージデザインの外観は新鮮でしたし、ダイヤルでの設定にも慣れました。金属の質感を楽しみながらダイヤルをカチカチ回してシャッタースピードやISO感度を設定するのは楽しいものです。ただ、ダイヤルでISO感度の自動設定ができないこと、ISO感度ダイヤルを回すにはロックスイッチを押し続ける必要があること、絞りをダイヤルで設定できないことが気になりました。

現代のデジタルカメラでは、絞り・シャッタースピード・ISO感度の3つのパラメータで露出を制御します。このうち絞りとシャッタースピードは写真の表現に影響を与えますが、ISO感度はノイズに影響が出るため写真表現への影響は少ないです。そういうわけで、まずは絞りとシャッタースピードを設定してからISO感度で露出を決めて、ISO感度が画質面から許容範囲外になった場合は絞りやシャッタースピードを妥協する、という流れが円滑に露出パラメータを決める流れです。

Z fcに用意したレンズ(DX 16-50、DX 24)はいずれも絞りリングがないレンズです。コントロールリングに絞り設定を割り当てることも可能ですが、現在の絞り設定や変更量が確認しづらいのが難点でした。絞り設定を確認するための液晶パネルが用意されているのですが、見づらかったです。また、コントロールリングにはクリック感がないので、回した際にどの程度絞り値が変更されているかがつかみづらかったです。

ISO感度の設定では、ダイヤルで自動設定ができない点が引っかかりました。ゴリゴリのマニュアル主義というわけではないので、ISO感度の設定をカメラの自動露出に任せたり自分で設定したりを行ったり来たりしたくなることもありますが、ISO自動設定の切り替えはメニューでの操作が必要です。録画ボタンにショートカットを割り当てる小技はあるものの、変更に一手間かかって切り替えが面倒に感じていました。Autoモードに切り替えればISO自動設定になるのですが、絞りやシャッタースピードも自動設定になるんですよね。結局、絞り優先オートを使いがちになってダイヤルの意味が薄れてしまいました。

あと、起動速度やオートフォーカスにも若干の物足りなさがありました。3年前のリリースで、画像処理エンジンが一世代前のEXPEED 6なので仕方ないんですけどね。バリバリ動体を撮影するような使い方が主なカメラでもないでしょうし。ちょうどEXPEED 7を採用したZ50IIがリリースされたので試してみようかとも思いましたが、元々の目的から外れるので思いとどまりました。

α7C IIやα6700など、最近のαは小型機でも前面ダイヤルを備えています。背面ダイヤルとコントロールホイールを合わせれば3つのダイヤルがあるわけで、ダイヤルでの手動露出設定に十分対応可能です。ISO設定は手動と自動がダイヤル操作で選べますし、絞りリングを備えたレンズも多いです。むしろαの方が私の求めるものを備えていたのかもしれません。灯台下暗し。

手動露出設定はαで挑戦してみるとして、Z fcの今後は立ち止まって慎重に考えようと思います。複数マウントの機材を所持した状態はいろいろ面倒ですし危険なので。

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