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RAIL WARS! 第10巻 國鉄リニアモーターカーを舞台にした最高速度500キロのハードボイルドアクション

国鉄が民営化されなかった世界を舞台に、鉄道公安隊にOJTで配属された高校生の青春を描いた小説「RAIL WARS!」の第10巻を購入しました。発売は昨年の12月でしたが、買い損ねていたことに気づいて今更購入したのでした。

今回の舞台は、リニアモーターカーの試乗会です。國鉄の威信をかけた新車両のお披露目とあって、試乗会のチケットは入手困難でした。そんなチケットを、ヒロイン桜井が射的で見事当て、主人公の高山にチケットをプレゼントしたところ、高山は桜井を試乗会に誘って、二人が試乗会の会場にやってきたところから物語は始まります。

突然のトラブル?と思いきや実は、とお約束の導入ですが、主人公である高山のトラブル体質が遺憾なく発揮され、今回も國鉄を民営化しようと主張する過激派組織、RJが起こしたテロに巻き込まれます。そこからは手に汗握る急展開、あっという間に読み終わってしまいました。

今回、特に印象に残ったのは、ラストシーンでのヒロイン桜井のせりふですね。

そうね、高山にしては頑張ったわね

RAIL WARS!〈10〉日本國有鉄道公安隊 (クリア文庫)

いつもの軽い調子でかけたねぎらいの言葉、しかしその裏側にはたくさんの感情が隠されています。高山がきっと助けに来てくれるという期待と信頼、どんどん無茶なことをする高山への心配、そして桜井自身も自覚していない感情、などなど。それを想像すると、グッときますね。

登場人物同士の感情が見事にすれ違っていたり、主人公が鈍感力を遺憾なく発揮していたりはお約束ですが、だからこそ思う存分青臭い青春に悶えることができますね。表紙のイラストも、鉄道とヒロインの組み合わせが毎回新鮮で美麗です。見た目も中身も楽しめる娯楽作品で、おすすめです。

次巻も期待できそうですね。どんなトラブルに巻き込まれるやら。楽しみです。アニメの2期にも期待したいですね。

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