3年ぶりの続刊です。「よつばと!」の第15巻を購入しました。
「よつばと!」は、ちょっと変わった女の子「よつば」と、とーちゃんのふたり暮らしを中心に、何気ない日常を描いた作品です。よつばがいろいろな経験をしながら世界が広がっていく様子が興味深く、また暖かな気持ちになる作品で、始まった当初からずっと継続購入していました。今回、3年ぶりの新刊なおかつ256ページの分厚さで楽しみに待ち望んで、ついに購入・到着となったわけです。
「よつばと!」は電子書籍化されておらず、紙書籍での購入です。置き場所さえあれば、大好きなコミックスは全部紙でずらっと揃えたいんですけどね。電子書籍があると、ついつい電子書籍を買ってしまうので、たまには紙書籍もよいものだと感じました。
表紙は、作中に登場する海岸での石拾いからワンシーンを切り取った内容です。とーちゃんに石を見せたくて駆け寄るよつばの表情が最高に幸せなので、ぜひ実物を手に取ってもらいたい!
帯は「普通という奇跡」。かけがえのない日常を描いたこの作品にぴったり。作中では、日常を積み重ねつつも徐々に変化していく様子が細やかに描写されています。
「よつばと!」は、よつばの表情が楽しいですね。セリフの吹き出しがなくても伝わってきます。このコマはバナナジュースを飲んだところ。おいしいかどうか疑わしい気持ちで飲み始め、最後にはどう感じたかが一目瞭然ですね。次のページではセリフでも説明しているのですが、この表情だけで十分伝わります。
表紙でも登場した石拾い。最初は楽しいかどうか疑わしかったとーちゃんも、最後には楽しさを理解して楽しんでいます。こうやって何気ない日常から楽しさを感じられると、人生が楽しく生きられそう。最近は家の中に閉じこもりがちですが、春の足音が近づくこの季節だからこそ、ちょっとした変化を楽しめる心を持ちたいと思いました。サブタイトルにもなっている「ENJOY EVERYTHING」を実践していきたいですね。
そして第15巻の個人的なハイライトがこちら。詳しく説明すると野暮になるので実物をご覧いただくとして、とーちゃんの心中がぐぐっと伝わってくる表情の描写が大変よいわけですよ。全編、このようなこまやかな表情描写で、自分の心に何か暖かくて大切なものが染み込んでくる感覚を覚えます。
「よつばと!」は、ギミックも楽しめます。エピソード間のページやカバーの下など、いろいろな場所にちょっとしたギミックが散りばめられていて、どれも楽しくて暖かい。こちらはカバー下のイラストです。作中のとあるエピソードと連動した内容で、気づくとニヤリとできます。
いかにも実際にありそうな内容なのが、また心憎い。そうそう、子供って本物を真似して自作しますよね。ISBNのバーコードや数字がほのぼの感たっぷり。
最終ページは、作中に登場した数々のアイテムがオールスターで登場して、つづく。それぞれのエピソードが思い出せて、心憎い演出です。
次はいつのことになるか分かりませんが、楽しみにつづきを待ちたいと思います。