バッファローのWi-Fi 6ルータが、新ファームウェアでEasyMeshに対応したので試してみました。
EasyMeshは、Wi-Fi Allianceが対応機器の認証プログラムを主導する標準メッシュ技術です。複数台の無線LAN機器を連携させることで通信エリアを拡大できます。接続のための認証情報を共通化できるため無線LAN機器の設定が手間なくできるようになり、移動しながら途切れなく無線LAN機器を渡り歩くこともできます。
今回、バッファローは新機種だけでなく既存のWi-Fi 6製品すべてに対してEasyMesh対応のファームウェアを準備してくれました。既存製品のアップデートを切り捨てがちなメーカーが多い中、ありがたい対応です。我が家にはスタンダードモデルのWSR-3200AX4Sが2台あるので、さっそくファームウェアを更新して2台でメッシュネットワークを構築してみました。
バッファローがWi-Fi標準メッシュをサポートするのはどうしてか?なぜ「Wi-Fi 6全機種対応」なのか?聞いてみた - INTERNET Watch
現状では2台あるWSR-3200AX4Sのうち、1台をルータモードに、もう1台をアクセスポイントモードに設定して、同じSSID/パスワードを設定して利用しています。ファームウェアを更新すると、アクセスポイントモードに設定していた方が応答しなくなり焦りました。よくよく確認すると、EasyMesh対応ファームウェアではアクセスポイントモードという動作モードがなくなり、ルータモードか中継機モードのどちらかでのみ動作するようです。いったん初期化してから中継機モードに設定し、EasyMeshのエージェント、いわゆる子機として設定すると、何事もなく動作し始めました。
EasyMeshの設定は大変簡単です。ルータモードに設定したコントローラと、中継機モードに設定したエージェントを有線LANまたはWPSで接続するのみ。これだけでコントローラの設定情報がエージェントに転送されて、メッシュネットワークを形成できます。有線LANで接続する場合、初回設定時のみ直結する必要があります。いったん設定が終わってしまえば、L2スイッチ経由の接続で問題ありません。
コントローラ側には、新たにEasyMeshの設定項目が追加されています。
コントローラ・エージェントと、接続されている無線LANデバイスが一覧できます。無線LANデバイスの移動に合わせて、品質の高いアクセスポイントに誘導してくれます。また高速ローミングに対応していて、電波状況の変化に合わせた再接続が高速に行えます。
コントローラとエージェントを接続するネットワーク、いわゆるバックホールネットワークには、有線と無線の両方が使えます。今回は従来から利用していた有線を使いました。バックホールに無線を使う場合は、2.4GHzと5GHzのうち有利な方を自動選択してくれるとのこと。
エージェント側は、ほぼ設定項目がありません。機器のIPアドレスとログインパスワードが設定できるくらいです。エージェントを増やしたり交換したりする際も、ほとんど設定不要で楽そう。もっとも、エージェントを増やすほど広い家ではないのが残念です。
しばらく使ってみたところ、近くのアクセスポイントに接続している割合が高くなったようです。リアルタイム通信しながら移動しないので、高速ローミングの効果はなんとも言えずです。ただ、複数台のアクセスポイントにまたがって無線LAN機器の接続状態が一覧できるのは助かりますね。
家庭内で無線LANを使う機会が増える中、家中をくまなくカバーできるメッシュネットワークは有用です。既存製品も含めて標準方式であるEasyMeshに対応させたバッファローさんには感謝!バッファロー製品を購入してよかったと思います。今後はWi-Fi 6対応製品を増やしていきたいですね。次はWindowsマシンかなぁ。Windows 11が動かないくらい古いマシンがあるので、入れ替えを検討したいところです。