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Sony MDR-Z7M2 購入

いろいろと迷っていたのですが、思い切って購入しました。ソニーの密閉型ダイナミックヘッドホン、MDR-Z7M2です。

ソニー / MDR-Z7M2

MDR-1Aのイヤーパッドを交換して後継機の登場を待っていましたが、どうやら今年のソニーはオーディオ製品の新製品発表はなさそうです。ソニーの有線ヘッドホンの現行機種で、私の購入候補はMDR-1AM2とMDR-Z7M2のどちらかです。いずれも発売は2018年で新機種が出てもおかしくありません。

しかし、この時期に新製品発表がないということは、今買っても1年程度は現行機種として使えるわけですよ。発売から時間がたっていることもあり、割とお得な値付けで販売されていることもあって、俄然気になってきました。早めに購入して楽しんだ分の時間はプライスレス!!ソニーのプレミアムクラスのヘッドホン開発は「明らかに良いものが開発できないと世の中に出す意味がない」という考え方ですから、来年も新製品が発表されないことも考えられるわけですし(希望的観測)。

MDR-1AM2は、MDR-1Aとくらべて軽くなり装着感に優れています。音もMDR-1Aと性格が変わっているとのことで、別物として楽しめそうです。ただ、MDR-1Aと比べて劇的な変化を感じられるかどうかは微妙です。外出用にはワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンがあるので、有線ヘッドホンは据置での利用が主になるため、軽さや装着感もそれほどありがたみを感じられないかもしれません。

どうせ買うなら違いを感じられる据置専用にいってみよう、という結論に至ってMDR-Z7M2を購入したわけです。ちなみに、MDR-Z1Rはさすがに手が出ず購入候補から外れています。

では、さっそく開封して本体とご対面。高級機だけあって、凝ったパッケージです。

外観を見るに、デザインの方向性はMDR-1AM2と似通っています。アクセントカラーのない黒基調の色使いや、ハウジングからハンガーにつながる曲線のデザインが、一体感のあるミニマルな雰囲気を出していて好ましいです。

70mmの大口径ドライバを収めていることもあり、さすがにハウジングはMDR-1Aシリーズよりも大きいですね。

MDR-Z1Rから受け継いだフィボナッチパターングリルです。開口が均一で空気の伝搬を阻害しにくいため、ピークディップが少なくなり伸びのある自然な高音を実現できるとのこと。分厚いイヤーパッドも特徴的です。

ケーブルの接続分は左右分離型です。接続分にはネジ式のロックリングによる固定構造を採用して、確実に固定し安定した接触抵抗を保ちます。信頼性が高いのはいいとして、ケーブルの交換は面倒かもしれませんね。

付属のケーブルは2種類です。ひとつは4.4mmのバランス接続ケーブルです。長さは1.2mで、ポータブルプレーヤーで使ってくださいということでしょう。ケーブルは溝入りでからみにくいセレーションタイプです。MDR-1Aと同じタイプで、使い勝手の良さは体験済みです。

もうひとつは3.5mmのシングルエンド接続ケーブルです。長さは3mで長めです。据置のアンプに接続して使う想定なのでしょう。私の場合はデスクトップやポータブルプレーヤーへの接続が主なので、3mは長すぎて取り回しがいまひとつです。リケーブルに手を出してみるのもいいかもしれません。高すぎない範囲で、ですけど。

ヘッドホンでは私史上最高額の製品です。お値段に見合った高級感のあるデザインが所有感を満足させてくれます。これ以上の価格帯になると製品ごとの個性や目指す方向性がまちまちで沼にハマっていく予感がしたので、この辺りで踏みとどまるつもりです。

さっそくMDR-Z7M2の音を体験してみました。プレーヤーはNW-ZX300、付属のバランス接続ケーブルで接続しています。MDR-1Aと比べると、全域にわたってバランスよくすっきりと澄んだ音に感じます。MDR-1Aは低音が大きめのメリハリが効いた音で、MDR-Z7M2は低音が控えめでバランスのよい音です。パッと聞いたときはMDR-1Aのほうが印象的ですが、長く聞いて聞き疲れせず音源のよさをそのまま引き出しているのがMDR-Z7M2という感覚です。

音の広がりや余裕はMDR-Z7M2の方が好ましく感じます。70mmの大口径振動板のおかげか、ヘッドホンとは思えない自然な広がりを感じます。アルミニウムコーティングされたLCP振動板とフィボナッチパターングリルの効果もあるのか、解像度が高くクリアで艶やかな音が楽しめます。また、ハウジングに設けられた開口部で低音をコントロールするビートレスポンスコントロールで、自然な低音が感じられました。

装着感も良好です。立体縫製で頭にぴったりとフィットしますし、厚みのある低反発ウレタンフォームは圧力を分散して快適な装着感をもたらしてくれます。重量は340gと重いのですが、ぴったりフィットするイヤーパッドとちょうどよい強さの側圧のおかげで、安定して装着できます。頭を振ってもヘッドホンがずれる心配は全くありません。

可動部に採用されたサイレントジョイントは滑らかに動いてガタつきがなく、音を楽しむことを邪魔しません。手持ちのMDR-1Aは経年劣化のせいか可動部がギシっと音を立てるので、ちょっと気になっていたんですよね。サイレントジョイントはMDR-1AM2にも採用されているので、ちょっと気になります。

総じて、MDR-1Aの完全上位互換というわけではなく、それぞれの持ち味やよさを感じられました。分かりやすく音を楽しみたいときはMDR-1A、じっくり落ち着いて音を楽しみたいときはMDR-Z7M2と使い分けようと思います。

ソニー / MDR-Z7M2

ソニー / MDR-Z7M2

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