Bluetoothレシーバーを購入しました。FiiOのフラッグシップモデル「BTR5」の2021年マイナーチェンジ版です。
最近のスマートフォンやタブレットは3.5mmのヘッドホン端子が備わっておらず、内蔵スピーカー以外から音声出力するには、USBやLightningで有線接続するか、Bluetoothで無線接続する必要があります。手持ちのお気に入りイヤホンを使いたい場合は、何らかの追加機器が必要です。
今回購入したBTR5は、BluetoothレシーバーながらUSBでの有線接続にも対応した一石二鳥の仕様です。ESS Technology製のDAC/アンプ統合型チップ「ES9219C」を2基搭載し、3.5mmシングルエンド接続に加えて2.5mmバランス接続も可能です。BluetoothコーデックはAAC/apt X/apt X HD/LDACといった主要高音質ワイヤレスオーディオコーデックに対応していて、抜かりはありません。
最近、有線接続のヘッドホン/イヤホンを立て続けに購入したこともあり、お気に入りのヘッドホン/イヤホンでスマートフォンやタブレットの音を楽しむために、思い切って購入しました。
LDAC対応のワイヤレスヘッドホンや完全ワイヤレスイヤホンも持っているので使い分けが難しいところですが、USBオーディオアダプターとしても使えるのでつぶしはきくでしょう。
発売記念の特別キャンペーンとして、銀メッキ銅芯線を使用した8芯編組のLightning to TYPE-Cケーブルが付属品に追加された「BTR5 LC 2021」が同じお値段で用意されていました。迷わずキャンペーンに乗っかって購入。Type-C to LightningのOn the Goケーブルは単品で買うと高価なので、こういうキャンペーンは嬉しいですね。Shanling UA2のときは乗り損ねたので、今回は間に合ってよかったです。
黒一色のツルッとした仕上げです。金属筐体とガラスの組み合わせで、高級感があります。大きさは、長辺がちょうど人差し指くらいの長さで、かなりコンパクトです。重さは43.7gと重くはありませんが、筐体が小さいのでギュッと詰まった感があります。
裏面にはHi-Resマークと各種規制情報です。日本の規制情報はここではなく、側面にシール貼り付けなのが残念です。
ヘッドホン出力は、3.5mmシングルエンド + 2.5mmバランスの2種類です。
操作系は、ボリュームの+/-と通話ボタン、それに電源ボタンの4つです。右端の穴は内蔵マイクです。Bluetooth接続で通話するためのマイクです。
底面にはUSB Type-Cポートが配置されています。充電とデータ通信を兼用しています。
付属のケーブルは、USB Type-A to Type-Cと、USB Type-C to Type-Cの2種類です。たいていの機器にはこの2種類のケーブルがあれば接続できるはず。短めのケーブルは意外と入手製が悪いので、付属してくるのはありがたい。
バッククリップ付きのケースも付属します。私の場合はポケットに入れて使うことが多いので、クリップケースは不要かな。
キャンペーンで入手したUSB Type-C to Lightning On the Goケーブルです。銀メッキ銅芯線8本編み込みのケーブルで、見た目に高音質そうな雰囲気を出しています。単品で買うと割といいお値段がするので、いい買い物をしました。キャンペーンさまさまです。
さっそく鳴らしてみました。MDR-1Aをonso hpcs_03_bl23sでバランス接続しています。Bluetooth接続では、iPhoneとはAACで、ウォークマンNW-A105とはLDACで、ごく普通に接続できました。音質も有線接続と遜色なく、むしろBTR5のほうがパワフルにヘッドホンを鳴らしている感覚です。LDACでヘッドホンを使うだけならWH-1000XM2やM4を使えばいいのですが、気分によってMDR-1AやMDR-Z7M2を使い分けられるのが楽しいですね。
Bluetoothでの操作にも対応していて、再生、停止、曲送り/戻し、音量調整が可能です。音量調整はスマートフォンとBTR5でそれぞれ独立して調整可能です。スマートフォンの音量を大きめにして、BTR5で調整するとよさそうです。私は音量調整が独立せず、スマートフォンでもBluetooth機器でも同じボリュームを調整できる方が使いやすく感じるので、そういうモードも用意されているとよかったと思います。アプリでいろいろ設定できるので、音量調整の方法も選べるといいなぁ。
LT-LT1でiPhoneと有線接続してみました。BTR5は、スマートフォンとの有線接続を検出するとUSBオーディオアダプタモードをオンにするかどうかを聞いてきてくれます。何もしないとスマートフォンのバッテリーでBTR5に給電するため、給電能力が不足してBTR5を認識できなかったり、スマートフォンの稼働時間が短くなったりしてしまいます。USBオーディオアダプタモードをオンにすることでBTR5のバッテリーを使用できるため、安定して接続できるわけです。
実際にiPhoneとUSB接続してAmazon Music HDを使ってみると、UltraHDの曲では192kHzのサンプリングレートで信号入力されていることが、ディスプレイで確認できました。Amazon MusicアプリとiPhoneのミュージックアプリを切り替えながら音声出力していると、まれに再生速度が遅くなったりプチノイズが入ったりすることがありました。ケーブルを再接続すれば問題なく再生できるのですが、少し気になりますね。サンプリングレートの切り替えに失敗しているのかもしれません。PCでのUSB接続はまだ試していないので、いろいろ試して検証してみようと思います。
BTR5は、Bluetooth接続と有線接続の両方に対応し、高音質でパワフル、バランス接続にも対応と、FiiOらしい全方位に渡って盛りだくさんな機能のBluetoothレシーバーです。NW-ZX300をレシーバーモードで使っても同じようなことはできますが、コンパクトで通話用マイクまでついているのがBTR5ならでは。有線ヘッドホン/イヤホンを高音質で便利に使いたいときに活用していこうと思います。