目次
はじめに
渋峠に行こう、と思い立ってスタートした春の長野自転車旅。前回は草津温泉をスタートして再び絶景の渋峠を満喫し、長野へ進んだところまでを書きました。
3日目は、白馬を抜けて松本まで進みます。今日も春の長野を楽しむとしましょう。
長野から白馬長野有料道路へ
長野から白馬へ行くにはいくつかのルートがあります。裾花川に沿って国道406号線を行くルートが最短ですが、他にもバードラインから戸隠を通って鬼無里で国道406号線に合流するルートもあります。どちらのルートも自転車または車で通ったことがあるので、今回は違うルートを通ることにしました。
今回引いたルートは、国道19号線を進んで白馬長野有料道路を通って中条に入り、小川アルプスラインを通って小川村を抜け鬼無里で国道406号線に合流するルートです。小川村は日本一美しい村とのこと。桜もまだ咲いているようなので、楽しみです。
まずは長野市街を抜けて国道19号線を進みます。ところどころに自転車レーンがあり、交通量もさほど多くなく走りやすい道でした。
しばらく進むと、国道19号線は犀川沿いを走ることになります。穏やかな川面と新緑の緑を見ながらのんびりペースで進みます。
名古屋まで261kmとのこと。国道19号線は名古屋まで続いているのですね。
橋の上から見た風景です。秋になると紅葉が綺麗なんでしょうね。
途中、東京電力の小田切ダムの横を通ります。重力式コンクリートダムで、貯水容量は少なめのダムとのこと。
さらに進んでいくと、白馬長野有料道路の入り口です。
料金所ゲートが見えます。一見して自転車は通れなさそうな雰囲気です。
実は自転車も通れます。通行料金は20円で、ゲート脇の料金箱に投入します。
トイレや自動販売機もあるので、休憩スポットにぴったり。
橋の上からは犀川を見下ろすことができます。
総延長1137mの日高トンネルです。元は長野オリンピックの開催に合わせて作られた道路だとか。歩道は広く、自転車での通行に不安はありませんでした。
日高トンネルを抜けると、道の駅 中条がありました。休憩に立ち寄って、先に進みます。
小川村へ
道の駅 中条を越えてしばらく進むと、小川村に入ります。
日本で最も美しい村、とのこと。期待が高まりますね。
小川村に入ると、ちらほらと桜が目に入ります。満開はすぎて葉桜になりつつありますが、まだまだ楽しめました。
集落の中を進んでいきます。
しばらくすると、登りに差し掛かります。
小川村と鬼無里を結ぶ、小川アルプスラインの始まりです。
小川アルプスラインを行く
小川アルプスラインは、おおよそ8kmで500m up 平均斜度は6.5%程度と、ほどよいヒルクライムです。
淡々とペダルを回して登っていきます。途中には展望所が設けられています。
スカイツリーと同じ高さ、標高634mまで登ってきました。
このあたりの桜は、まだまだ勢いを感じます。標高が高いから気温が低く、開花が遅かったのでしょうか。
またしばらく進むと、展望広場がありました。北アルプスの山並みが見えるはずですが、あいにくの曇り空が冠雪した白い山並みに溶け込んでしまって、よく分かりません。
次は青空が見えるときに来たいですね。
晴れていたら、さぞ綺麗だったのでしょう。今回は渋峠が快晴だったので、贅沢は言いません。
曇り空のおかげで光が柔らかくなり、青空の下とは一味違った桜が楽しめます。
いろいろな種類が色とりどりに咲き誇っています。
思わず足を止めて撮影に没頭してしまい、なかなか先に進みません。
ピーク付近にある、小川天文台の展望所です。この写真を撮影した直後に自転車が右に倒れて、ディレイラーハンガーを曲げてしまいました。新車で遠出した早々やらかしてしまいました。そういえば、先代のTCRも写真撮影のときに倒してディレイラーハンガーを曲げた記憶があります。懲りないですね。幸い曲がっただけだったので、少しだけ曲げ戻して最低限の変速調整で応急処置しました。帰ったら整備しましょう。
鬼無里へ
小川天文台からは鬼無里へのダウンヒルです。
5kmほどの短いダウンヒルですが、途中にはいい景色がたくさんあって、なかなか進みませんでした。
下り坂の向こうに冠雪した山々が見えます。
と思えば、満開の桜が登場したりと、目が離せません。
足を止めながらも、無事に鬼無里まで降りてきました。裾花川は流れが激しかったです。上流にある裾花ダムが放流中とのこと。雨量が多かったんですかね。
いろは堂でおやき
鬼無里に到着したら、まずは定番のいろは堂へ訪れました。
長野などにも出店していますが、やはり鬼無里のいろは堂は雰囲気があると思います。
ささっと注文して、温かいそば茶をいただきながらできあがりを待ちます。恒例のステッカーもいただいてご満悦。
きたきた、来ましたよ。おやきです。
定番のかぼちゃと、季節限定のあざみ、それにおまけでいただいたネギ味噌です。
温かいおやきが、少し冷えた体に沁みます。どれも美味しくいただきました。
店内もいつも通りで落ち着きます。8月ごろには長野インターチェンジ近くに新施設ができるとのこと。ますます発展するといいなぁ。
そば処鬼無里でお昼ごはん
おやきだけでは物足りないので、お昼ごはんをいただきます。
直売所を横目に見ながら行った先は、
そば処鬼無里です。
こちらでは、素朴な十割そばがいただけます。すでにおやきをいただいていたので、もりそばの並を注文。
きたきた、来ましたよ。
美味しそう!つるつるっと、あっという間に完食してしまいました。大盛りにしてもよかったか?
鬼女紅葉伝説のパネルが出ていました。「鬼がいなくなった里」である鬼無里を彩る伝説のひとつです。
嶺方峠へ
お腹もいっぱいになったので、午後のライドスタートです。
裾花川に沿って国道406号線を進み、嶺方峠を目指します。裾花川は流れが激しいです。
嶺方峠までは、15km 500m upで平均斜度が3.5%と割と緩やかな登りです。前回は先が見えず割としんどい思いをしましたが、一度通ったことがある道はある程度予想がつくので比較的楽に進めました。
くるくるとペダルを回して登り切ると、いよいよ白沢洞門です。
白沢洞門にて
トンネルを抜けると、目の前に白馬の山々がどーんと見える絶景スポット、それが白沢洞門です。この日はあいにくの曇り空でしたが、白馬連峰は見えていました。
青空もいいものですが、定番スポットだけに青空と冠雪の写真はありふれています。曇り空はむしろ珍しい。
自分の愛車を入れた写真も、自分だけの写真として価値が感じられます。来られてよかった。
絶景スポットながら、この日は人も少なく落ち着いた雰囲気でよかったです。
黒が引き締まって見えるシルエットな構図もなかなか。
鬼無里から一緒だったサイクリストも、写真撮影を楽しんでいました。
お互いに譲り合って撮影する、優しい世界です。
ひとしきり撮影を楽しんだら、名残惜しいですが先に進みます。白馬まで一気にダウンヒルです。
白馬にて
カーボンホイールでのダウンヒルにも慣れてきて、無事に白馬まで降りてこられました。
折りしも白馬では桜が満開でした。白馬連峰と桜の組み合わせは今のこの季節ならでは。この目で見られてよかったです。
ここで暮らしたら、毎日この風景を目の前にできるかと思うと、真剣に考えたくなりますね。移住はハードルが高いですが、ウィークリーマンションなどで長期滞在してみるのはどうだろう、などと妄想が捗ります。
夏か秋でまとまった時間がとれたら、考えてみようかな。
何気ない道がこんなに絵になるなんて。
写真撮影が捗ります。なかなか前に進まないんですけどね。
松川大橋から見る松川も、あいかわらず美しい。
野平の一本桜
松川大橋から野平地区へぐぐっとヒルクライムして、野平の一本桜に到着です。
見事な枝振りの一本桜と白馬連峰のツーショットが見られるということで、人気のフォトスポットです。
この日もたくさんの人が桜と写真撮影を楽しんでいました。
空には鳥が舞っています。
ここまで、割ときつい斜度のヒルクライムだったので、写真撮影しながら足を休めます。もう攣りたくないですからね。
見事な桜に撮影も捗るというものです。
実はここで、昨日渋峠をグループライドした一行と出会いました。白馬あたりをライドしていると聞いていたので、どこかの絶景スポットで会うかも、と思っていましたが、まさかお会いできるとは。これも何かのご縁ですかね。一行をお見送りして、再びソロライドに戻りました。
次は晴れの桜が拝めるといいなぁ。
松川沿いを行く
野平からダウンヒルした後は、松川沿いを進みます。
途中、開けた場所から白馬連峰が見えました。
踏切では、リゾートビューふるさとに遭遇。いつか乗ってみたいものです。
踏切を超えて、再び松川沿いを進みます。見事な桜並木です。
ここは4月と5月に開催される「アルプスあづみのセンチュリーライド」のコースです。道案内の看板が設置されていました。
白馬連峰と満開の桜並木のツーショット。控えめに言っても絶景です。
しばらく進むと、開けた場所に出てきます。
ここも絶景ですね。どこを切り取っても絵になります。
ここからしばらく進むと、撮影のため道路を封鎖していたので、迂回する必要がありました。何の撮影だったのかな。
白馬から松本へ
名残惜しいですが、写真撮影に足を止めすぎて割といい時間になってきたので、松本へ向かいます。
とは言っても、いい景色を目にするとついつい立ち止まってしまうわけです。
なかなか進みませんね。
遅くなるようなら、信濃大町あたりから輪行するという手段もあるので、気の向くままに写真撮影しながらゆっくり進むことにしました。
どこも満開ですね。
いやー、春の白馬を満喫できました。よかった。
中綱湖にて
白馬をでて峠をひとつ越えると、仁科三湖に到着です。青木湖を華麗にスルーして、今回は中綱湖の桜を見に行くことにします。
湖岸に咲く桜を対岸から撮影したショットが定番ですが、今回は桜のそばを通るべく湖の西側を通ってみました。
こちらからの景色も、また違った見え方で新鮮です。
対岸からの定番のアングルです。
せっかくなので、愛車と桜のツーショット。満足です。
木崎湖にて
中綱湖を出てさらに南に進むと、木崎湖に到着です。
桜が散って、道路が桜のじゅうたんに覆われていました。
木崎湖沿いのYショップニシです。縁川商店と言った方が通じる向きも多いはず。
この日は風が吹いていて、湖面にはさざ波が立っていました。
湖岸沿いをのんびりと進みます。
釣り人の姿もたくさん見かけました。竿を繰り出して当たりがくるまでのんびりするのも楽しそう。
木崎湖をぐるっと回って、キャンプ場に到着です。
キャラクターがあしらわれた飛び出し注意の看板です。
小熊山は冬期間通行止めでした。もう少ししたら登れるようになるかな。木崎湖を一望する絶景、またみてみたいものです。
引き返して再びキャンプ場です。ここでのキャンプも、いつか挑戦してみたい。
木崎湖を十分堪能できました。時間的に松本まで自走できそうだったので、先に進むことにしました。
松本へ
木崎湖から信濃大町を抜けて松本を目指します。
途中、黒部ダムの案内が出てきました。また行きたいですね、黒部ダム。長野にはみどころがたくさん。行きたい場所もたくさんで困ってしまいます。
時折現れる絶景スポットで足を止めつつ、先に進みます。
田んぼには水が張られ、田植えの準備が進められています。
山々もずいぶん遠くになりました。
ところどころにAACRの看板が立っていました。次は5/22とのこと。
松本まであと少しのところまでやってきました。こちらはわさび農園です。
わさび農園には、観光客向けの施設もあるとのこと。ここも行ってみたいところのひとつです。
市街地が近づくにつれ、交通量が増えてきました。注意しながら進んで、ようやく松本に到着です。信濃大町から先は、夕方になると交通量が増えて走りにくくなるので、信濃大町でライド終了にして輪行にした方がよかったかも。次回は自走にこだわらず、楽しむことを最優先にして行程を組んでみようと思います。
からあげセンターで晩ごはん
松本に到着したら、駅前で輪行準備をしてから切符を購入し、晩ごはんです。定番のからあげセンターに決まり。
山賊焼とからあげが両方楽しめる、山賊焼からあげ定食をいただきました。
スパイスの効いた山賊焼とからあげに大満足です。
この後は、特急しなのと新幹線を乗り継いで帰りました。
おわりに
渋峠は晴天に恵まれ、最終日の白馬も事前の天気予報とは変わって雨には降られず、春の長野を満喫できた大満足のライドでした。
走ったことがある道と初めて走る道がちょうどよくバランスした、よいルートでした。連日の獲得標高1000m超え、初日にいたっては獲得標高2000m超えでしたが、体力的には問題なくこなせました。ブランクがあいていたので不安でしたが、よかったです。新車にも慣れることができて、一石二鳥のよきライドでした。
次回に向けた改善事項は、自走にこだわりすぎないことです。特に夕方の市街地は交通量も多く危険も多いので、輪行を駆使して余裕のあるスケジュールを志向したいと思います。
さて、次はどこに行こうかな。
今回の軌跡
参考
関連ランキング:郷土料理(その他) | 長野市その他
関連ランキング:そば(蕎麦) | 長野市その他
関連ランキング:郷土料理(その他) | 松本駅、西松本駅、北松本駅